English Poetry and Literature
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ロンドンLONDON :ワーズワース


ウィリアム・ワーズワースの詩「ロンドン,1802」 LONDON, 1802 を読む。

  ミルトンが今生きていたら どんなにかよいことだろう
  今のイングランドにはミルトンが必要なのだ
  この国の川はよどみ 僧職者も軍人も作家たちも
  家々につたわる美しい伝統も
  すべてがかつての輝きを失ない
  利己的な人間ばかりがあふれている
  ミルトンよ 我々のもとに立ち返り 我々を立ち直らせよ
  マナー、美徳、自由、力を我々に取り戻させよ
  あなたの魂は星のように はるか遠くに住んでいるが
  あなたの声は海のように力強く 天空のように清浄だ
  あなたは人間として生きながら 神のように快活だった
  あなたの魂には 我々を救うための 
  ささやかな義務が課せられているのだ


清教徒の信仰と心情を持った人々にとって、ミルトンは預言者のような存在だった。ミルトンの一対の長編詩「失楽園」と「復楽園」は、人間の堕落と救済を歌い、愛の尊さと魂の崇高さを教えた。

そんなミルトンをこの上なく敬愛し、繰り返し歌ったのはウィリアム・ブレイクだったが、ワーズワースもまたミルトンを尊敬していた。この詩では、堕落した同時代のイギリスに対して、ミルトンの救済の手を期待している。








Milton! thou should'st be living at this hour: 
LONDON, 1802

  Milton! thou should'st be living at this hour:
  England hath need of thee: she is a fen
  Of stagnant waters: altar, sword and pen,
  Fireside, the heroic wealth of hall and bower,
  Have forfeited their ancient English dower
  Of inward happiness. We are selfish men;
  Oh! raise us up, return to us again;
  And give us manners, virtue, freedom, power.
  Thy soul was like a Star and dwelt apart:
  Thou hadst a voice whose sound was like the sea;
  Pure as the naked heavens, majestic, free,
  So didst thou travel on life's common way,
  In chearful godliness; and yet thy heart
  555The lowliest duties on itself did lay.





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