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永劫の声 The Everlasting Voices:イェイツの詩 |
ウィリアム・B・イェイツの詩集「葦を吹き渡る風」から「永劫の声」The Everlasting Voices(壺齋散人訳) 永劫の声よ いまは黙っていてほしい 天国に召されたものの世話をしていてほしい 彼らならあなたの声に従うだろうから 魂の炎として時間が消滅するその瞬間まで わたしたちの心が老いたことを知ってほしい 飛ぶ鳥や丘を吹く風 揺れる枝や水辺の波に あなたが呼びいれた魂は老いた だから永劫の声よ いまは黙っていてほしい 詩集「葦を吹く風」The Wind among Reeds(1899)はイェイツの活動の中期を代表するものだ。イェイツはこの詩集のなかに二つのテーマを盛り込んだ。ひとつはモード・ゴンとの間の悲しい愛であり、もうひとつはアイルランドの民話的な世界である。 37編の詩のうち多くがアイルランドの民話あるいは伝説を踏まえている。だからそうした背景をわかってないと、理解しにくい部分がある。 この詩に歌われた「永劫の声」も、そうしたアイルランド的な世界を背景に持っている。永劫の声とは天地が出来たときに生じた声で、そこの世界がある限りそれに付き添うように存在している。 とりわけ魂がこの世から旅立とうとするとき、永劫の声はそれに対して呼びかけると受け取られてきた。 |
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The Everlasting Voices By William B Yeats O SWEET everlasting Voices be still; Go to the guards of the heavenly fold And bid them wander obeying your will Flame under flame, till Time be no more; Have you not heard that our hearts are old, That you call in birds, in wind on the hill, In shaken boughs, in tide on the shore? O sweet everlasting Voices be still. |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007-2010 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |