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メダリオン(MEDALLION)エズラ・パウンド |
エズラ・パウンドの詩「メダリオン(MEDALLION)」(壺齋散人訳) 磁器に描かれたルイーニ グランドピアノが 澄んだソプラノで 罰当たりな声を上げる 金色のフロックコートの上には 光沢ある黒髪が見える ライナッハの本の見開きにある アナディオメネのようだ 蜂蜜のように赤い 組紐細工の籠 組紐はミノス王の宮殿で 金属か琥珀で編まれたようだ 釉薬を透けて見える瓜実顔が やわらかいラインを描く 半ワットのかすかな電灯が 瞳をトパーズ色に彩った この詩は磁器製のメダリオンに施された模様を描いたものだ。描かれていたのは、ルネサンスの画家ルイーニの絵なのだろう。 |
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MEDALLION LUINI in porcelain! The grand piano Utters a profane Protest with her clear soprano. The sleek head emerges From the gold-yellow frock As Anadyomene in the opening Pages of Reinach. Honey-red, closing the face-oval A basket-work of braids which seem as if they were Spun in King Minos' hall From metal, or intractable amber; The face-oval beneath the glaze, Bright in its suave bounding-line, as Beneath half-watt rays The eyes turn topaz. |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007-2011 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |