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我が母へ To my Mother:エドガー・ポーを読む



エドガー・ポーの詩「我が母へ」To my Mother(壺齋散人訳)

  わたしは思うのです 天上の天使たちでさえ
  愛について互いにささやきあうときには
  母の愛に勝るほど献身的な愛を
  感じさせる言葉は見つけられないだろうと

  それ故わたしは あなたを母と呼んできたのです
  あなたはわたしにとっては本当の母以上のものでした
  あなたが愛で満たしてくれたわたしの心には
  ヴァージニアの魂とともにあなたが住み着いているのです

  とっくの昔に死んでしまったわたしの母親は
  わたしを生んでくれた母ですが
  あなたはわたしにとってかけがいのない人を生んでくれた

  それ故わたしにはあなたが本当の母以上にいとしいのです
  わたしの妻はいまわたしの中で永遠の存在です
  そしてあなたもまた永遠の存在なのです


この詩はポーの義理の母マリア・ポー・クレムに捧げられたものだ。ポーは二歳のときに両親を失い、リッチモンドの商人ジョン・アランの養子として育てられたが、伯母のマリアはポーが小さいときから何かと面倒を見てくれたようだ。その娘で従妹のヴァージニアが13歳のときに、彼女と結婚した。

この詩のなかでも言及されている通り、生みの母への愛着がなかったとはいえないが、ポーにとってはこのマリアも実の母親のように感じられたのだ。





TO MY MOTHER.

  BECAUSE I feel that, in the Heavens above,
   The angels, whispering to one another,
  Can find, among their burning terms of love,
   None so devotional as that of "Mother,"
  Therefore by that dear name I long have called you --
   You who are more than mother unto me,
  And fill my heart of hearts, where Death installed you
   In setting my Virginia's spirit free.
  My mother -- my own mother, who died early,
   Was but the mother of myself; but you
  Are mother to the one I loved so dearly,
   And thus are dearer than the mother I knew
  By that infinity with which my wife
  Was dearer to my soul than its soul-life.





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